はじめに
保育士等キャリアアップ研修って受ける意味ある?日々の仕事が忙しくて受講する余裕なんてないよ、と悩んでいませんか?
2017年に始まったこの制度は、保育士のキャリアアップと給与アップを目的とした国の仕組みです。1分野あたり15時間以上というボリュームにびっくりして受講をためらう人も多いですが、上手に活用すればメリットがたくさんあります。
今回は、現役保育士の視点から、研修の具体的な内容や気になるお給料アップの仕組み、そして実際に受講して感じたリアルな変化をカジュアルにお話しします。
この記事は、現役保育士(保育士歴6年)の「あやせん」が執筆しています。詳しいプロフィールは運営者情報をご覧ください。
保育士等キャリアアップ研修の基本と全8分野
保育士等キャリアアップ研修は、経験年数や役割に応じた専門性を身につけるための公的な研修です。国の最新のガイドラインや実施要領の詳細は、こども家庭庁の保育施策ページからいつでも確認できます。研修は大きく分けて以下の8つの分野で構成されています。
- 乳児保育:3歳未満児への適切な関わりや環境構成
- 幼児教育:小学校就学前の子どもの育ちと指導法
- 障害児保育:合理的配慮や関係機関との連携
- 食育・アレルギー:適切な栄養管理と緊急時の対応
- 保健衛生・安全対策:感染症対策やリスクマネジメント
- 保護者支援・子育て支援:保護者への寄り添いと地域連携
- マネジメント研修:主任保育士等を目指すための組織管理
- 保育実習指導:養成校の学生を受け入れる際の指導法
研修は各分野15時間以上で、修了すると全国の保育園で生涯有効な「修了証」が発行されます。
キャリアアップ研修を受講する3つの大きなメリット
受講するとどんな良いことがあるのか、具体的なメリットを3つに整理しました。
- 処遇改善手当でお給料がアップする
国の処遇改善等加算IIという仕組みに基づいて、研修を修了した後に園の中で新しい役職につくと手当が支給されます。- 職務分野別リーダー(経験3年くらい〜):月額5,000円
- 専門リーダー・副主任保育士(経験7年くらい〜):月額最大40,000円
※園の配置基準や人数制限によって実際の支給額が変わることもありますが、基本的にはお給料アップのチャンスになります。
- 保育の根拠が分かって自分に自信がつく
「園の昔からの決まりだから」となんとなく感覚でやっていた保育に、しっかりとした理論的な裏付けができます。特にアレルギーや安全対策の知識をアップデートできると、日々の保育の安心感が全然違ってきます。 - 転職やキャリア形成で強い武器になる
修了証の効力は全国共通です。引っ越しや転職で別の都道府県に行ってもそのまま引き継がれるので、客観的なスキルの証明として履歴書で高く評価してもらえます。
【体験談】実際に受講して感じたリアルな変化と壁
ここからは、私が実際に受講したときのリアルな体験談を紹介します。
- 受講前の不安とぶっちゃけた感想
最初は「ただでさえ人手不足で忙しいのに、15時間も研修を受けるなんて絶対に無理!」と思っていました。レポート提出などの課題もあるので、自分の時間が削られることへの抵抗感はかなり強かったです。 - 隙間時間を活用したオンライン受講
幸い、私の園では移動の手間がないeラーニング(オンデマンド配信)を導入してくれました。子どものお昼寝中の事務時間や、自宅のちょっとした隙間時間に1コマずつ受講できたので、体力的にも時間的にも思ったよりラクに進められました。 - 受講後に起きた現場の変化
メンバーがそれぞれ違う分野を受講したことで、園の中に「特定の強みを持つ先生」が増えました。お迎えのときに担任以外の先生が対応しても、「アレルギーの件、しっかり引き継いで聞いていますよ」と保護者にブレない説明ができるようになり、園全体のチームワークと信頼感がぐっと上がりました。
効率的に受講を修了するための3つのコツ
日々の業務と両立して、スムーズに研修を終わらせるためのポイントをまとめました。
- 形式の選択:自分のペースで24時間いつでも進められるeラーニング形式を選ぶ
- スケジュールの可視化:行事や人員配置を考えて、園全体で年間スケジュールを事前に調整する
- レポート対策:講義中に「明日からの保育に活かせる実践アイデア」を箇条書きでメモしておく
なお、自治体によって研修の募集時期や実施方法が異なります。お住まいの地域の最新情報は、こども家庭庁の都道府県ホームページ一覧(PDF)からダイレクトに各自治体の窓口へアクセスして確認できます。
キャリアアップ研修は自分の未来への投資
保育士等キャリアアップ研修は、一見すると時間的な負担が大きく見えるかもしれません。しかし、正しく制度を活用すれば、「給与アップ」「専門性の向上」「キャリアの安定」という、自分自身を守り高めるための大きな資産になります。
まずは自分が一番興味のある分野から、小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。


コメント