給料明細を見るたびに、ため息をついてしまう。そんな保育士さんは少なくないはずです。「毎年ちゃんと処遇改善手当はついているはずなのに、なぜこんなに手取りが少ないんだろう」——現役保育士として働く中で、私自身も何度もそう感じてきました。
この記事では、保育士の給料がなかなか上がらない理由を整理したうえで、処遇改善手当だけに頼らずに年収を上げていくための現実的な方法をご紹介します。
この記事は、現役保育士の「あやせん」が執筆しています。詳しいプロフィールは運営者情報をご覧ください。
保育士の給料が上がらない理由
①処遇改善加算は「園」に支給され、「個人」には直接届かない
処遇改善加算は国から園に対して支給される補助金です。園がどう配分するかは施設の裁量に委ねられているため、同じ制度が適用されていても、実際にいくら手当として反映されるかは園によって大きく差が出ます。
②配置基準ギリギリの人員で運営されている園が多い
保育士1人あたりが見る子どもの人数が多いほど、人件費に回せる余力が小さくなりがちです。基準を守るだけで精一杯という園では、昇給の原資自体が乏しいケースも見られます。
③昇給の基準があいまいなまま運用されている
「勤続年数」だけで一律に決まる園もあれば、評価制度が形だけで実質機能していない園もあります。何をすれば昇給するのかが不透明だと、頑張っても給料に反映されにくいと感じやすくなります。
処遇改善手当だけに頼らない、年収の上げ方
①キャリアアップ研修を受けて役職・加算対象になる
副主任保育士やリーダーなどの役職に就くことで、処遇改善加算の対象区分が変わり、手当額が上がる仕組みになっています。研修自体は無料〜数千円程度で受けられることが多く、投資対効果は比較的高い選択肢です。
②保有資格を増やす
医療的ケア児対応や発達支援など、専門性の高い分野の資格・研修を修了すると、手当が上乗せされる園も増えています。園によって条件は異なるので、まずは自園の給与規定を確認してみましょう。
③園の給与体系そのものを比較検討する
同じ「保育士」という仕事でも、法人によって給与テーブルは大きく異なります。処遇改善加算の配分方針、賞与の仕組み、住宅手当の有無などを比較するだけでも、年収に数十万円単位の差が出ることは珍しくありません。
④パート・非常勤から正社員への転換を検討する
雇用形態を変えるだけで、賞与や各種手当の対象になり、年収が大きく変わるケースもあります。
現場からのひとこと
以前の職場で、同期入社の同僚が転職した後の給与明細をこっそり見せてくれたことがありました。担当していた業務内容はそう変わらないのに、月給で3万円近く違っていて言葉を失ったのを覚えています。「今の園が当たり前」だと思い込んでいると、他の選択肢が見えなくなってしまうのだと痛感した出来事でした。
まとめ
処遇改善手当は保育士の待遇を底上げするための大切な制度ですが、その反映のされ方は園によって差が大きいのが実情です。役職を目指す、資格を増やす、そして自分の園の給与体系を客観的に見直してみる——こうした選択肢を知っておくだけでも、「今のままでいいのか」を考える材料になります。もし比較検討したい場合は、複数の保育士専門の転職サイトに登録して、実際の求人票で給与水準を見比べてみるのもひとつの方法です。



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