雨の日、暑すぎて外に出られない日、体調がすぐれない日——室内遊びのレパートリーは、保育者にとって大切な引き出しです。ただ、「毎回同じ遊びになってしまう」「年齢に合っているか不安」という声もよく聞きます。この記事では、0〜5歳児の年齢別に、室内でできる遊びを28個、ねらい・用意するもの・進め方・保育者の援助つきでまとめました。室内遊びで気をつけたい安全のポイントも、あわせて解説します。
この記事でわかること
- 0〜5歳児の年齢別・室内遊び28選
- 各遊びのねらい・用意するもの・進め方・援助のポイント
- 誤飲、アレルギー、遊びの安全など、室内遊びの注意点
この記事は、現役保育士(保育士歴6年)の「あやせん」が執筆しています。詳しいプロフィールは運営者情報をご覧ください。
ざっくり言うと
・0〜1歳は「感触・手先・全身の動き」、2〜3歳は「見立て・ごっこ」、4〜5歳は「ルール・協力・考える力」が、遊びを選ぶ目安です
・室内遊びは、誤飲・アレルギー・遊ぶ場所の広さに気をつけます
・準備に手間のかかるものより、身近な材料でできる遊びを中心にまとめました
年齢別|室内遊びの早見表
| 年齢 | この時期の遊びの目安 | おすすめの遊び |
|---|---|---|
| 0歳児 | 保育者とのふれあい、感触、見る・触る・口に入れる | わらべうた、布あそび、ボール転がし |
| 1歳児 | 「自分で」が芽生える。手先・全身の動きが広がる | ぽっとん落とし、シール貼り、トンネルくぐり、おままごと、音遊び |
| 2歳児 | 見立て・まねっこが盛ん。感触遊びを楽しむ | 新聞紙あそび、マグネット、お店屋さん、色水、小麦粉ねんど |
| 3歳児 | 友だちと関わり始める。簡単な役割遊び | パズル、お医者さんごっこ、ブロック、劇あそび、お絵かき・工作 |
| 4歳児 | ルールを理解し、考えて遊ぶ | ボードゲーム、絵合わせカード、物語づくり、テーマ製作、ダンス |
| 5歳児 | 仲間と協力し、目的をもって取り組む | 論理パズル、役割分担のごっこ、創作工作、クイズ大会、体操・ダンス |
0歳児の室内遊び(3選)
0歳児は、保育者との関わりの中で、見る・触れる・動かすことを楽しみます。月齢の差が大きいので、その子の今の姿に合わせて選びます。
① わらべうた・ふれあい遊び
ねらい:保育者との安心できる関わりの中で、触れ合いやリズムを楽しむ
用意するもの:なし(膝の上、またはマットの上で)
進め方:「いないいないばあ」「ちょちちょちあわわ」などを、顔を見ながらゆっくり行う。反応を見て、繰り返す
保育者の援助・安全:目を合わせて笑顔で行う。嫌がるそぶりがあれば、すぐやめる。月齢の低い子には、体を揺らす動きは小さくする
② 布(スカーフ)あそび
ねらい:見る・触る・引っ張るなど、感触や動きを楽しむ
用意するもの:薄手のスカーフやガーゼ、手ぬぐい
進め方:布をひらひらさせて見せる、顔にかけて「ばあ」と外す、布をつかんで引っ張ってもらう
保育者の援助・安全:布が顔にかかったまま放置しない。口に入れても安全な清潔な布を使い、ほつれた糸が取れていないか確認する
③ ボール転がし
ねらい:追視、ハイハイ、手を伸ばす動きを引き出す
用意するもの:やわらかく、口に入らない大きさのボール
進め方:ボールを転がして見せ、「ころころ」と声をかける。手を伸ばしたら、そっと渡す
保育者の援助・安全:口に入る大きさ(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のボールは使わない。他の子とぶつからない場所を確保する
1歳児の室内遊び(5選)
1歳児は、できることが増え、「自分で!」という気持ちが芽生える時期です。できた喜びを味わえるように、成功体験を重ねられる遊びを選びます。
① ぽっとん落とし(手作りおもちゃ)
ねらい:手先の動きを促し、「できた!」という達成感を味わう
用意するもの:ふた付きの空き容器(おしりふきケースなど)、穴を開けたふた、ペットボトルキャップやフェルトボール
進め方:最初は保育者が手を添え、「ここに入れてみようか」と声をかける。慣れてきたら一人で入れる
保育者の援助・安全:入れるものは、口に入らない大きさにする。穴のふちは、手を傷つけないよう丸くして、テープで保護する
1歳3か月のKくんは、最初はキャップをなめるだけでしたが、保育者と何度か一緒に繰り返すうちに、ある日自分から穴に入れられるようになり、「もっとやる!」と夢中になりました。
② シール貼りあそび
ねらい:指先の力と操作性を育て、「貼る」「はがす」を楽しむ
用意するもの:大きめではがしやすいシール、画用紙や厚紙の台紙
進め方:台紙にりんごの絵などを描き、「赤いシールを貼ろうね」と声をかける。自由に貼る遊びも楽しい
保育者の援助・安全:シールを口に入れないよう、見守る。はがしにくいシールは、保育者が端を少し浮かせておく
③ トンネルくぐり
ねらい:全身運動を促し、空間認知やバランス感覚を育てる
用意するもの:布団、クッション、ダンボールなどで作った簡易トンネル
進め方:「こっちだよ」と声をかけながら、ハイハイや歩行でくぐる。保育者がトンネルの向こうで待つ
保育者の援助・安全:トンネルが崩れないよう、固定する。出口で待つ保育者がいるとスムーズ。他の子とぶつからない広さを確保する
④ おままごと(にぎにぎキッチン)
ねらい:模倣遊びを通じて、人と関わる楽しさを知る
用意するもの:布製や木製のおままごとセット、コップ・スプーン
進め方:「どうぞ」「ありがとう」のやり取りを、保育者が声に出しながら、一緒に遊ぶ
保育者の援助・安全:小さな部品が外れていないか確認する。取り合いになったら、同じ道具を複数用意しておく
⑤ 音の出るおもちゃ遊び
ねらい:音の違いを楽しみ、手を動かして音を出す喜びを知る
用意するもの:手作りマラカス(ペットボトルに小豆やビーズ)、カスタネット、鈴
進め方:マラカスを振って音を出し、保育者が音楽に合わせて一緒に振る
保育者の援助・安全:手作りマラカスは、ふたを接着剤とテープで固定し、中身が出ないようにする。定期的にふたがゆるんでいないか確認する
2歳児の室内遊び(5選)
2歳児は、見立てやまねっこが盛んになります。感触遊びや、ごっこ遊びの入り口になる遊びが向いています。
① 新聞紙あそび
ねらい:全身を使って、破る・丸める・投げる楽しさを味わう
用意するもの:新聞紙、大きめのポリ袋
進め方:新聞紙をビリビリ破る、ちぎって雪のように降らせる、丸めてボールにして投げる。最後は集めてポリ袋に入れる
保育者の援助・安全:紙を口に入れないよう見守る。破った紙が散らばると滑りやすいので、片付けも遊びにして、こまめに拾う
② マグネットあそび
ねらい:磁石がくっつく不思議さを知り、手先を使う
用意するもの:マグネットシート、磁石、金属のトレイやホワイトボード
進め方:マグネットを貼ったりはがしたりする。磁石でくっつくものを探す遊びにも広げられる
保育者の援助・安全:小さな磁石は、誤飲すると危険なため、口に入らない大きさのものを選ぶ。磁石の数を数え、遊び終わったら全部あるか確認する
③ お店屋さんごっこ
ねらい:見立て遊びを通して、「どうぞ」「ありがとう」のやり取りを楽しむ
用意するもの:空き箱、おもちゃの食べ物、買い物かご
進め方:保育者が店員役になり、「いらっしゃいませ」と声をかける。子どもは客役で品物を選ぶ
保育者の援助・安全:最初は保育者が見本を見せる。物の取り合いが起きないよう、品物を多めに用意する
④ 色水あそび(室内版)
ねらい:色の変化を楽しみ、混ぜる・注ぐ動きを経験する
用意するもの:透明カップ、水、食用色素または絵の具、トレイ
進め方:水に色をつけ、別のカップに移す。2色を混ぜると色が変わる様子を見る
保育者の援助・安全:口に入れて飲まないよう、保育者がそばにつく。ぬれても大丈夫な服装にし、トレイやシートで床を保護する
⑤ 小麦粉ねんど遊び
ねらい:感触を楽しみ、指先を使う
用意するもの:小麦粉、水、食用油、ボウル
進め方:小麦粉を水と油でこねて、ちぎる・丸める・のばす。保育者がやってみせる
保育者の援助・安全:小麦アレルギーのある子は、触れるだけで症状が出ることがあるため、事前に必ず確認し、使わない・別の材料(寒天など)にする。口に入れないよう見守る
3歳児の室内遊び(5選)
3歳児は、友だちと遊ぶ楽しさを知り始めます。簡単な役割やルールのある遊びを取り入れ、「一緒に遊ぶ」経験を重ねましょう。
① パズル遊び
ねらい:形を見分け、考える力と集中力を育てる
用意するもの:大きめのピース(8〜24ピース程度)のパズル
進め方:絵を見ながらピースを置く。難しいところは、保育者がヒントを出す
保育者の援助・安全:小さいピースは口に入れる心配のない大きさを選ぶ。完成したら「できたね」とほめ、次は少し難しいものに挑戦する
② お医者さんごっこ
ねらい:役割になりきり、相手をいたわる気持ちを育てる
用意するもの:おもちゃの聴診器、包帯、白衣の代わりのエプロン
進め方:お医者さん役と患者さん役に分かれ、「どうしましたか」「お薬を出しますね」などのやり取りを楽しむ
保育者の援助・安全:役が偏らないよう、交代で遊ぶことを伝える。患者役になりたがらない子には、保育者が先に見本を見せる
③ ブロック遊び
ねらい:自由に組み立て、想像力と手先の器用さを育てる
用意するもの:大きめのブロック
進め方:「何を作ろうかな」と声をかけ、自由に作る。作ったものを見せ合う
保育者の援助・安全:細かい部品が混ざらないよう、サイズ別に分ける。作ったものを壊されてトラブルになったときは、飾る場所を決めておく
④ 絵本の読み聞かせ+簡単な劇あそび
ねらい:物語の世界を楽しみ、簡単なせりふや動きで表現する
用意するもの:絵本、動物の面や小道具
進め方:絵本を読んだあと、好きな場面を劇にして遊ぶ。せりふは1〜2語にする
保育者の援助・安全:出番が少ない子にも、見せ場をつくる。恥ずかしがる子は、見る側でも楽しめることを伝える
⑤ お絵かき・工作
ねらい:自由に表現する楽しさを味わう
用意するもの:クレヨン、画用紙、のり、ハサミ(3歳児用)
進め方:テーマを決めて(例:雨の日のお気に入り)描いたり作ったりする
保育者の援助・安全:ハサミは、保育者が使い方を見守りながら使う。作ったものは、きちんと展示して、認められる経験につなげる
4歳児の室内遊び(5選)
4歳児は、自己主張が強まる一方で、友だちと協力する楽しさも感じ始めます。ルールのある遊びや、考える遊びを取り入れましょう。
① 知育ボードゲーム
ねらい:ルールを守る力や、順番を待つ力を育てる
用意するもの:すごろく、神経衰弱など、4歳児向けのボードゲーム
進め方:最初にルールを丁寧に説明し、保育者が入って一緒に進める
保育者の援助・安全:勝ち負けで気持ちが乱れる子には、「楽しかったね」と気持ちに寄り添う。慣れてきたら、子どもたち同士で進められるようにする
② 絵合わせカードゲーム
ねらい:観察力、記憶力、集中力を育てる
用意するもの:絵合わせカード(手作りでも可)
進め方:カードを伏せて、同じ絵を探す。ペアになった数を数える
保育者の援助・安全:カードの枚数は、少なめから始めて、少しずつ増やす。他の子の邪魔にならない場所で行う
③ 物語づくり遊び
ねらい:想像力と言葉で表現する力を育てる
用意するもの:絵カード(動物・場所・乗り物など)
進め方:カードを何枚か引き、その絵を使って、順番に物語を考える
保育者の援助・安全:「それから?」と声をかけて、続きを引き出す。内容を否定せず、まず認める
④ テーマ製作
ねらい:自分のイメージを形にする楽しさを味わう
用意するもの:画用紙、折り紙、のり、ハサミ、クレヨンなど
進め方:「宇宙」「海の中」などのテーマを決め、描いたり作ったりして、一つの作品にする
保育者の援助・安全:作る過程を大切にして、「どんな工夫をしたの?」と聞く。完成後はみんなの前で紹介する時間を設ける
⑤ ダンス&リズム遊び
ねらい:リズムに合わせて体を動かし、表現する楽しさを味わう
用意するもの:音楽(子ども向けの曲)、スカーフ
進め方:音楽に合わせて自由に踊る。保育者が真似する動きを見せ、子どもも真似する
保育者の援助・安全:室内では、ぶつからない間隔をとる。靴下のままで滑らないよう、素足か滑りにくい靴下を使う
5歳児の室内遊び(5選)
5歳児は、就学前の大切な時期で、仲間と協力し、目的をもって取り組む力が育ちます。自分たちで考えて進める遊びを取り入れましょう。
① 論理パズルゲーム
ねらい:筋道を立てて考える力と、問題解決の力を育てる
用意するもの:ブロックパズル、迷路、数独の簡易版
進め方:パズルの条件を一緒に確認し、まず子どもが自分で考える。行き詰まったら、ヒントを出す
保育者の援助・安全:答えを教えるのではなく、「どこが分からないかな?」と問いかける。友だち同士で相談するのも認める
② ごっこ遊びで役割分担
ねらい:役割を決め、協力して一つの世界をつくる
用意するもの:遊びに合わせた小道具(お店の道具、病院の道具など)
進め方:どんなごっこをしたいか、みんなで話し合って役割を決めて遊ぶ
保育者の援助・安全:話し合いがまとまらないときは、保育者が整理役になる。すべてを決めてしまわず、子どもたちの意見を待つ
③ 創作工作プロジェクト
ねらい:計画して、協力して作品を完成させる達成感を味わう
用意するもの:段ボール、画用紙、のり、テープ、ペンなど
進め方:大きな作品(お店、町など)をグループで作る。何を作るか、役割分担を話し合う
保育者の援助・安全:進まないときは、「次はどうする?」と問いかける。作る過程を認めて、みんなで完成を喜ぶ
④ チーム対抗クイズ大会
ねらい:チームで答えを相談し、協力する楽しさを知る
用意するもの:クイズカード(季節・動物・身近なこと)
進め方:チームに分かれ、順番に問題に答える。相談時間を設ける
保育者の援助・安全:負けたチームの気持ちにも寄り添い、全員が楽しめるよう、点数よりも「みんなで考えたこと」を認める
⑤ リズムに合わせた体操・ダンス
ねらい:リズム感と体を動かす楽しさを味わい、友だちと動きを合わせる
用意するもの:音楽、広いスペース
進め方:簡単な振り付けをみんなで覚え、グループで発表する
保育者の援助・安全:室内では、ぶつからない間隔を確保する。ダンスを苦手とする子には、動きを小さくしてもよいと伝える
室内遊びで気をつけたい安全のポイント
誤飲・窒息
東京都の「こどもセーフティプロジェクト」では、生後5か月頃から、子どもは興味のあるものを口に入れるようになると説明しています。トイレットペーパーの芯を通る大きさ(直径約39mm)のものは、乳幼児が口に入れて飲み込む危険があります。1歳児、2歳児の遊びで使う小さな部品や、手作りおもちゃの材料は、この大きさを基準に確認しましょう。
アレルギー
小麦粉ねんどのような食材を使う遊びでは、食物アレルギーのある子が、触れるだけで症状が出ることがあります。事前に、保護者や園内で確認してから実施しましょう。アレルギー対応の考え方は、厚生労働省の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」でも示されています。
遊ぶ場所と動線
- 体を動かす遊びは、棚や机から離れた広い場所で行う
- 遊びごとにコーナーを分け、走る子とじっくり遊ぶ子がぶつからないようにする
- 遊び終わりには、床に落ちた小さな物や、散らばった紙がないか確認する
現場からのひとこと
雨が続くと、室内の遊びがマンネリ化して、子どもたちも保育者も疲れてきます。そんなときは、遊びを「新しくする」より、「ちょっと変える」ことが効きました。たとえば、いつものブロックに「今日は動物園を作ろう」とテーマをつけるだけで、子どもたちの集中がぐっと変わります。年齢に合った遊びを少しだけ変化させながら、安心して楽しめる環境をつくることを心がけています。
よくある質問
Q. 準備に時間がかからない室内遊びはありますか?
A. 新聞紙あそび、わらべうた、ブロック遊び、絵本の読み聞かせは、ほとんど準備がいりません。忙しい日や、急に室内になった日の「引き出し」として、覚えておくと便利です。
Q. 異年齢で一緒に遊べる遊びはありますか?
A. ダンス、音遊び、ごっこ遊びなどは、年齢に応じて参加の仕方を変えながら、一緒に楽しめます。年上の子には「お世話役」、年下の子には「まねっこ」というように、役割を分けると遊びやすくなります。
Q. 同じ遊びばかりで飽きてしまう場合は?
A. 道具やテーマを少し変える、ルールを1つ足す、子どもからアイデアを募るなど、小さな変化をつけると、同じ遊びでも新鮮になります。
まとめ
室内遊びは、年齢に合った内容を選び、安全に気をつけて行うことで、雨の日や暑い日でも、子どもたちの育ちを支える時間になります。月案に遊びを組み込むときは、各年齢の月案文例集(0歳児・1歳児・2歳児・3歳児・4歳児・5歳児)も参考にしてください。
参考:
東京都こどもセーフティプロジェクト「子育て中のヒヤリ・ハットから学ぶ、誤飲・窒息の予防策とは?」
厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」


コメント