冬のボーナスをもらってから辞めたいけれど、いつ、誰に、どう伝えればいいのか迷っていませんか。保育士の退職は、クラス担任や行事の都合もあり、伝える時期によって、周りへの影響が大きく変わります。
この記事では、現役保育士の私が職場で見てきたことと、厚生労働省などの公的な情報をもとに、「ボーナスの支給条件の確認」「退職を伝える時期」「有給休暇の使い方」を順番に整理します。
この記事でわかること
- 冬のボーナスをもらってから辞めるときに、先に確認しておくこと
- 保育士が退職を伝える時期の目安と、3月末に辞める場合の流れ
- 次年度のアンケートや面談での、退職の意思の伝え方
- 有給休暇を少しずつ使ったほうがいい理由
保育士が退職を考える時期|次年度のアンケートが9月ごろに来る園も
私が働いてきた園では、9月ごろに次年度についてのアンケートがあります。内容は、「継続の意思」「転園の意思」「上長との面談希望の有無」です。
次年度の職員体制を決めるために行われるアンケートなので、「来年度も続けるか」を考えるタイミングは、思ったより早く来ます。
アンケートの時期や項目は、園によって違います。自分の園では、いつごろ、どんな形で意向を聞かれるのか、昨年度の流れを思い出したり、先輩に聞いたりして確認しておきましょう。
冬のボーナスをもらってから辞められる?|支給条件を就業規則で確認
ボーナス(賞与)の金額や条件は、園の就業規則や賃金規程で決まっています。「支給日に在籍していること」を条件にしている園もあるため、退職日を決める前に、次の点を確認しておくと安心です。
- 支給日はいつか(12月の何日か)
- 支給日に在籍していることなど、条件があるか
- 賞与の対象期間(いつからいつまでの勤務が対象か)
- 査定(評価)によって、金額が変わるか
就業規則は、事務の方などに聞けば、見せてもらえるはずです。見られる場所がわからないときは、「就業規則を見たいのですが」と、普通に聞いて大丈夫です。
なお、保育士のボーナスの平均額は、公的な統計で確認できなかったため、この記事では数字を載せていません。園によって差が大きいので、自分の園の規定で確認するのが確実です。
ボーナスをもらってすぐに辞めることに、後ろめたさを感じる方もいるかもしれません。ただ、規定どおりに支給されるものなので、必要以上に気にしなくて大丈夫です。
保育士が退職を伝える時期の目安|法律は2週間前、実際は就業規則どおり
期間の定めのない雇用の場合、退職の申し出から2週間で終了するのが原則です。ただし、就業規則に定めがあれば、その規定が適用されます。就業規則で極端に長い期間を定めている場合は、無効とされることもあります(出典:大阪労働局のQ&A)。
とはいえ、保育園は子どもの人数に合わせて職員を配置しているため、退職の申し出が直前になると、代わりの人を探す時間が足りなくなります。円満に辞めるためには、就業規則の期間を最低ラインとして、できるだけ早めに上長へ相談するのがおすすめです。
- 3月末(年度末)に辞める場合:次年度のクラスや担任を決める前に伝えると、園も体制を考えやすくなります。
- 年度の途中で辞める場合:担任が変わると、子どもたちや保護者への影響が大きくなります。より早めの相談と、丁寧な引き継ぎが大切です。
迷うときは、労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談することもできます。この記事は一般的な情報なので、具体的な扱いは、園の就業規則と、公的な窓口で確認してください。
冬のボーナスをもらって3月末に辞める場合のスケジュール例
あくまで一例ですが、冬のボーナスをもらってから3月末に辞める場合は、次のような流れになります。
- 9月ごろ:次年度のアンケート。迷っているときは、先にボーナスの支給条件と、就業規則の退職の申し出の時期を確認する
- 10〜11月:上長との面談で相談する
- 12月:ボーナスが支給される
- 1月ごろ:就業規則に沿って、退職願(退職届)を出す
- 2〜3月:引き継ぎを進めながら、有給休暇を少しずつ使う
- 3月末:退職。必要な書類を受け取る
園によって、アンケートや面談の時期は違います。自分の園のスケジュールに合わせて、組み替えてみてください。
次年度のアンケートで、退職の意思をどう伝えるか
アンケートに「転園の意思」を書く欄があれば、迷っている段階でも、正直に書いておくほうが、あとで話がしやすくなります。「上長との面談を希望する」にチェックを入れると、落ち着いて話す場をつくれます。
面談では、退職の理由を、前向きな形で、短く伝えるのがおすすめです。たとえば、「今後の働き方を見直したいと考えています」のように伝えます。園や同僚への不満を並べると、話が長くなり、引き止めにもつながりやすくなります。
退職を伝える相手と順番
園の決まりに沿って、直属の上長(主任や園長など)に、最初に直接伝えるのが基本です。園の決まりがわからないときは、就業規則や、先輩のやり方を確認してください。
同じクラスの先生や同僚には、上長に伝えたあとのほうが、話が混乱しにくくなります。上長に伝える前に、うわさとして広まってしまうと、園での話し合いがしにくくなるためです。
なお、口頭で伝えたあとは、園の決まりに沿って、退職願や退職届を書面で出します。退職願は「辞めたいのでお願いします」という申し出、退職届は「辞めます」という届け出、という違いがあるので、園にどちらを出すのか聞いておくと安心です。
引き止められたときの対応
私が見てきた範囲では、円満に退職されています。ただ、人手が足りない時期には、引き止められることもあるかもしれません。
引き止められたときは、退職の時期と、理由を、落ち着いて繰り返し伝えるのが基本です。条件を提示されても、決めたことであれば、その場で返事をせず、「考えてお返事します」と時間をもらってもかまいません。
退職前にやること|有給休暇は少しずつ使うのがおすすめ
私は、有給休暇は、退職が決まったら少しずつ使っていくのがおすすめだと考えています。3月末にまとめて取ろうとすると、次のような問題が起きやすいからです。
- 書類の手続きが進まない:担当者が休みの間に、引き継ぎや退職の手続きが止まってしまう
- 行事と重なる:3月には卒園式などの行事があり、休みにくい
- ほかの退職者と重なる:ほかにも退園する人がいると、有給の消化が重なり、人数の面で取れない可能性がある
有給休暇は、請求した時季に与えると「事業の正常な運営を妨げる場合」には、会社が取得日の変更を求められる決まりがあります(時季変更権。出典:厚生労働省の「働き方・休み方」に関するQ&A)。保育園は子どもの人数に合わせて職員を配置しているので、重なりやすい時期は、取りたい日を早めに伝えておくと、調整しやすくなります。
退職前に確認しておきたい引き継ぎと書類
円満に退職するためには、引き継ぎと書類の確認も、早めに少しずつ進めておくと安心です。
- 引き継ぎ:子どもたちの様子、保護者対応の経過、行事の準備の進み具合などを、書類にまとめておく
- 受け取る書類:離職票、源泉徴収票など、退職後の手続きに必要な書類を、いつ受け取れるのか、園に確認しておく
- 貸与品の返却:鍵、名札、ユニフォームなどを、いつ返すか確認しておく
保育士の退職・ボーナスに関するよくある質問
冬のボーナスをもらってすぐ辞めてもいいですか?
規定どおりに支給されるものであれば、辞めること自体に問題はありません。ただ、「支給日に在籍していること」などの条件が定められている園もあるので、就業規則で先に確認しておきましょう。
退職は2週間前に伝えれば辞められますか?
法律上は、期間の定めのない雇用であれば、申し出から2週間で終了するのが原則です。ただし、就業規則に定めがあれば、その規定が適用されます。園との関係を考えると、できるだけ早めに相談するのがおすすめです。
有給休暇は退職日までに全部使えますか?
園の人数配置の都合で、取得日の変更を求められることがあります。まとめて取れない可能性もあるので、退職が決まったら、少しずつ使っていくのがおすすめです。
年度の途中で辞めてもいいですか?
退職自体は、就業規則に沿って手続きをすれば可能です。ただ、年度の途中は担任が変わる影響が大きいので、年度末に辞める場合より、早めの相談と、丁寧な引き継ぎが大切になります。
転職や働き方を見直したいときに読んでほしい記事
給料やキャリアの考え方は、保育士の給料とキャリアアップの記事で整理しています。残業や持ち帰り仕事の実態は、保育士の残業・持ち帰り仕事の実態の記事をどうぞ。
まとめ
冬のボーナスをもらってから辞めたいときは、まず、ボーナスの支給条件と、就業規則の退職の申し出の時期を確認しましょう。そのうえで、早めに上長へ相談するのが基本です。
有給休暇は、3月末にまとめて取ろうとせず、少しずつ使っていくと、行事や、ほかの退職者と重なるのを避けやすくなります。引き継ぎや書類の確認も、早めに進めておくと、円満に退職しやすくなります。


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