新人保育士がやっておいてよかった準備5選|現場で役立つ実体験

新人保育士やっておいてよかった準備 学生・新人保育士向け

保育士として働き始める前、何を準備しておけばよかったのか──。
これは、1年目を終えたあとに強く感じたことのひとつです。

私は正直、働き始めるまで「子どもと遊ぶのが好きなら、なんとかなるだろう」と思っていました。
でも実際の保育現場は、“想像以上に奥が深く、気を配る場面の連続”。

今回は、現役保育士として働く私が「これはやっておいて正解だった」と実感した準備5つをご紹介します。
これから現場に入る方の不安を少しでも減らせたらうれしいです。


1. 子どもの発達段階の基礎知識を頭に入れておく

入職前、「0歳はまだ寝てるだけ」「5歳はもう何でもできる」と漠然と思っていました。
でも実際は、同じ年齢でもできること・できないことは子どもによって大きく異なります。

私の園では、年度初めに各年齢の発達の特徴を簡単にまとめた「発達早見表」を配布されました。
あらかじめ本やネットで基礎知識を頭に入れていたおかげで、それがすんなり理解でき、実際の子どもの姿とも結びつけやすくなりました。

保護者対応の場でも、「発達の流れを知っている」と自然と説得力が増します。
たとえば「〇〇ちゃんは、今ことばをためている時期ですね」と伝えると、安心される方が多いです。


2. 身だしなみ・動きやすい服装の準備

これは意外と盲点かもしれませんが、「どんな服装で行くか」はとても大切です。
新品のエプロンを買っていったものの、最初の週でひざが擦れて糸が出てしまったこともあります。

私の園では、しゃがみやすさと速乾性を重視したシンプルな服装が推奨されています。
無地のTシャツ・ストレッチパンツ・洗いやすいスニーカーが大活躍しました。

保護者目線では、「清潔感」「落ち着いた色味」が安心材料になるようです。
初対面の印象は、意外と服装で決まります。


3. 敬語・マナーの練習をしておく

保護者や先輩と関わるうえで、言葉遣いや立ち振る舞いに迷う場面が多々ありました。
私がやっておいてよかったと思うのは、**「言い換え練習」**です。

「〜してもいいですか?」→「〜させていただいてもよろしいでしょうか?」
「わかりません」→「今の時点ではお答えできかねますが、確認いたします」

私の園では、「子どもへの言葉かけはやさしく、保護者対応は丁寧に」が基本。
最初はうまく話せなくても、「言葉を選ぼうとする姿勢」が伝わると、相手の受け取り方も変わります。

保護者は子どもの命を預けている立場。信頼関係は、日々の丁寧な言葉づかいから生まれます。


4. 自分なりの“ストレス発散法”を持っておく

想像以上に疲れた初月。
気を張りっぱなしの日々に、「これは長く続けるには心のケアも必要だ」と実感しました。

私がしていたのは、**「週に1回、ぜったい保育のことを考えない時間を作る」**こと。
好きなカフェに行ったり、ドラマを観たり、ノートに愚痴を書いたり…とにかくリセットする習慣を大事にしました。

園でも“保育士のメンタルケア”を重視する方針で、悩みを共有できるミーティングが月に一度ありました。
それだけで「ひとりじゃない」と思えて、救われました。

心に余裕がないと、子どもにもやさしくなれません。
保育士も人間。自分を守ることは、子どもを守ることにもつながります。


5. 子ども向けの手あそび・絵本・うたの引き出しを増やす

これが本当に役立ちました。
手持ちのレパートリーが多いと、急な時間調整やトラブル対応にも柔軟に動けます。

私がしていたのは、「1日1つ覚える」チャレンジ。
YouTubeで人気の手あそびを見て、寝る前に練習。出勤前に声に出して歌う。
そんな小さな積み重ねが、子どもとの信頼関係づくりに役立ちました。

私の園では、“ピンチを楽しさに変える工夫力”を評価される風土があります。
場面に応じてうたや手あそびを取り入れることで、先輩からも「助かったよ!」と言ってもらえるようになりました。

子どもは、「先生と一緒に楽しかった!」という記憶が何よりの安心材料になります。


おわりに:準備は自信につながる

「これを知っていたら、もう少し気持ちに余裕があったかも」
新人の頃の自分に、何度もそう声をかけたくなります。

でも今ならこう思えます。
“準備をしておくこと”は、自分を守るための土台になる。

完璧じゃなくていい。
少しでも自分らしくスタートを切るために、できる準備をしておく。
その積み重ねが、きっと現場での「安心感」につながっていきます。


※この記事は現役保育士の実体験をもとに構成しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました