月案は毎月の保育計画の軸となり、子どもたちの成長やその時々の発達段階に合わせた環境設定や関わりを考えるうえで欠かせません。私の園でも、月案を作成するたびに「今月はどんな体験を子どもたちに届けようか」と考え、日々の保育に活かしています。
月案文例まとめ|年齢別
このページでは、保育園・幼稚園で使える週案の文例を、年齢別にわかりやすくまとめました。
忙しい保育士さん、園の先生方の“おたすけ”になるよう、実用性を重視して作成しています。
どうぞ、保育現場の毎日の計画作成にお役立てください!
0歳児
1歳児
2歳児
3歳児
4歳児
5歳児
◎月案とは
1ヶ月間の保育活動の目標・内容・方法をまとめた計画書のことです。
年間カリキュラムをもとに、子どもたちの発達や季節の行事、園の方針に合わせて、
より具体的な活動内容を組み立てます。
◎月案作成ポイント
以下を意識して書くとスムーズです♪
①前月の姿
前月の姿から、もう少しで出来そうなことをねらいにする。
【例】1歳児 人間関係
前月の姿
- 友だちに関心を持ち、近くで一緒に遊ぼうとする。
今月のねらい
- 保育者に介入してもらいながら、他児と遊ぶことを楽しむ
②季節感を入れる
月のねらいを記入する書類なので、行事や季節感を取り入れます。
【例】3歳児 7月 環境
- 夏の自然や生き物(セミ、カエル、草花など)に関心を持ち、触れたり観察したりする。
- 七夕などの行事を通して、季節の文化に親しむ。
◎年齢別月案作成ポイント
0歳児
- 生活リズムの安定を最優先
- 個々の発達に合わせた関わり(寝返り、はいはい、つかまり立ちなど)
- スキンシップ、音や感触など感覚的な遊びを重視
✔️ ポイント:無理のない個別対応を前提に計画を立てる
1歳児
- 「自分でやりたい!」の気持ちを尊重
- 簡単な手伝い活動や模倣遊びを取り入れる
- 基本的生活習慣(食事・排泄・着脱)の自立をサポート
✔️ ポイント:少しずつ「自分でできた!」成功体験を積み重ねる
2歳児
- 自己主張を受け止めながら、友だちとの関わりを促す
- ごっこ遊び・見立て遊びを充実させる
- トイレトレーニングなど、生活面のステップアップを支援
✔️ ポイント:「待つ」「見守る」姿勢を意識して計画を立てる
3歳児
- 集団行動の基礎づくり(ルールを守る、順番を待つ)
- 友だちとのやり取りの楽しさを育む
- 自由遊びと集団活動のバランスを考える
✔️ ポイント:「やりたい」「できた」を実感できる設定を
4歳児
- 協力する喜びを体験できる活動(グループ活動、共同製作など)
- 挑戦心を育む(難しいことにも挑戦しようとする姿を支える)
- 言葉によるやり取り、自己表現を促す
✔️ ポイント:役割を持った活動や責任感を育む機会を設ける
5歳児
- 自ら考え、計画し、行動する経験を増やす
- 集団生活のリーダーシップや思いやりを育む
- 小学校を見据えた生活習慣・社会性の確立を支援
✔️ ポイント:「見通しを持って行動する」「自分で考えて動く」を応援する
まとめ
〇月は感触遊びをテーマにしました。最初は手で触ることをためらう子もいましたが、保育士がそばで見守りながら優しく声をかけることで、徐々に興味を持ち始め、最後には笑顔で夢中になって遊ぶ姿が見られました。こうした小さな変化や成長を月案に反映させることで、子ども一人ひとりの発達を丁寧に見守ることができます。
また、月案は保護者との連携にも役立ちます。私の園では、月案に基づいて保育だよりを作成し、子どもたちの様子や成長の様子を共有しています。保護者から「家でも同じ遊びを楽しんでいます」と声をいただくことも多く、月案が保育の質を高める一助となっていると実感しています。
保育士としては、月案をただの計画書とせず、「子どもたちの今の姿を大切にし、毎日の保育に活かすための生きたツール」として活用することが重要だと考えています。今後も月案を通じて子どもたちの成長に寄り添い、よりよい保育環境づくりに努めていきたいと思います。