保育士の1日、ぜんぶ見せます

現役保育士の保育ブログ 現役保育士ブログ

「保育士って、日中ずっと子どもと遊んでる。誰にでもできる仕事。」

SNSでふと目に入った一言。
悪気はないのかもしれない。でも、私の中でなにかがピンと張ったのを覚えています。

子どもと遊ぶこと、それはもちろん私たち保育士の大切な仕事。けれど、それだけじゃない。
今回は、実際の保育士の1日を、私の体験を交えてお見せします。


■ 7:00 登園開始 〜「おはよう」が保育のスタート〜

私の園では、7:00から順次登園が始まります。早番のときは、この時間の15分前6:45から勤務スタートです。

まだ少し眠たそうな子、玄関で泣いている子、元気いっぱいに走り込んでくる子。
一人ひとりの表情や様子を観察しながら、その日の“心の状態”をキャッチします。

保護者との会話も重要です。「昨日は夜泣きがあって…」というひと言で、関わり方を大きく変えることもあります。

子どもを受け入れるときは、子どもを視診しながら保護者と会話をします。この時に傷などを見逃すと後から「この傷朝からあったっけ?」となり、保護者がお迎えに来たら確認しないといけなくなります。

保護者の方も家でできた傷を見逃している事が多く、「朝はなかったです。」と言われることよくあります。そうなると、「園でできた傷かもしれません。すみませんでした。」と謝罪することになります。

保護者との信頼関係にもつながることなので、受入時「ここに傷がありますね。」と保護者と確認することはすごく重要なんです。


■ 9:00 朝の会・活動スタート 〜遊びは学び〜

朝のお集まりのあと、クラスごとの活動に入ります。
絵の具を使った製作、公園での鬼ごっこ、野菜スタンプ…活動は日によって様々。

私の園では「子ども主体」の保育を大切にしており、遊びの中で「やってみたい」「できた!」という気持ちを引き出す工夫をしています。

でも、ただ見守っているだけではありません。
安全を見守ると同時に、その子の発達段階に合った関わりや声かけを一人ひとりにしていくのが、保育士の腕の見せどころです。


■ 11:30 給食 〜食べることも育ちのひとつ〜

給食の時間は、意外とバタバタします。
まだ食べこぼしの多い子、お箸が苦手な子、アレルギー対応のある子…ひとり一人への配慮が求められます。

「今日は全部食べられたね!」「おかわりあるよ〜」といった声かけで、食事の楽しさも伝えていきます。

**保護者から「家では食べないのに園だと食べるんですね」と驚かれることも多いですが、**子どもにとって“誰とどんな雰囲気で食べるか”はとても大きいのです。


■ 12:30 午睡 〜子どもが眠っても、保育は続く〜

子どもたちが眠りにつくと、一見「保育士の休憩時間?」と思われがちですが、むしろここからが大仕事。

・午睡チェック(5分おきに呼吸確認)
・連絡帳記入
・保育日誌作成
・明日の活動準備や製作物づくり
・会議や打ち合わせ

**私の園では“子どもが休む時間=職員の集中時間”**として活用しており、静かだけど忙しい時間です。


■ 15:00 おやつ・自由あそび 〜1日の終盤も全力〜

午後のおやつは子どもたちの楽しみのひとつ。
そのあとはお迎えまで、自由遊びの時間です。

子ども同士のトラブルが起きやすいのもこの時間帯。
「貸して」「いやだ」のやりとりや、ケンカの仲裁も日常茶飯事。

でも、こうした関わりこそが“社会性”の学びの場であり、保育士のかかわり次第で大きく成長につながります。


■ 16:30〜20:00 順次降園・延長保育 〜最後のひとりまで〜

お迎えの時間には、その日のエピソードを簡潔に、でも丁寧に保護者へ伝えることを心がけています。

私自身、「どう伝えれば、安心してもらえるか」「子どもを信じてもらえるか」をいつも考えながら話しています。

延長保育では、クラスを越えて異年齢の関わりが生まれるのも魅力の一つです。

1歳児の子が0歳児の子を見て「赤ちゃん!」と言っている姿は、本当に微笑ましく「あなたも赤ちゃんだよ。」なんてツッコミたくなります。延長保育ならではですね。


■ おわりに 〜保育士の1日は、子どもの育ちとともに〜

こうして改めて書き出してみると、保育士の1日はとても濃くて、忙しくて、でもかけがえのない時間ばかりです。

遊び、食事、昼寝、トラブル…どの瞬間にも「育ち」があり、保育士は子どもと保護者、そして同僚との関係の中で“寄り添い続ける”仕事なのだと実感しています。

まだまだ書いていない事が多いけれど、こうして少しずつ「保育士の仕事」を知ってもらえたら嬉しいです。


※この記事の内容は、私自身の経験と、実際の保育園での日常を元に再構成しています。

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