――「めんどう」から「やってみたい!」へつなげる保育の工夫
はじめに
6月4日は「虫歯予防デー」。
毎年この時期になると、歯みがきの大切さをどう子どもに伝えるかが私たち保育士のテーマになります。
私が働く園でも、「歯みがき=楽しい」「自分からやってみたい」と思えるような工夫を重ねてきました。
この記事では、実際の園での取り組みや、保護者との連携を通して感じたことを踏まえながら、保育士目線・保護者目線の両方から、歯みがき習慣の伝え方をお届けします。
園での取り組み①:歯みがきごっこからスタート
【私の園ではこうだった】
「いきなり歯みがきを指導しても、子どもは興味を持てないよね」という保育チームの声から、
私たちの園ではまず**「歯みがきごっこ」**から始めました。
- 大きな口のイラストにブラシで磨くゲーム
- 手作り紙芝居で虫歯バイキンをやっつける物語
- 歯の模型に毛糸の「プラーク」をつけて取り除く遊び
とにかく「楽しい!やってみたい!」という気持ちを引き出すことを意識しました。
【保育士として感じたこと】
遊びの中で「歯を磨くって気持ちいい!」「きれいになった!」と感じた子は、
その後の給食後の歯みがきもスムーズに取り組めるようになります。
“きっかけ作り”としてのごっこ遊びの効果は本当に大きいです。
園での取り組み②:日常の中に「意識づけ」をちりばめる
虫歯予防デーだけで終わらせないよう、6月を「歯の健康月間」として、
- 毎週違う歯に関する絵本を読み聞かせ
- 歯に関するクイズタイム
- 歯科衛生士さんを招いた講話(年長)
などを取り入れ、習慣づけるきっかけを増やすようにしています。
保護者との連携①:家庭での様子を聞いてみる
保護者からは、
- 「仕上げ磨きを嫌がる」
- 「歯ブラシをくわえたまま遊んでしまう」
- 「夜は疲れていて磨かず寝てしまうことも…」
など、リアルな悩みが寄せられます。
保育士として、保護者に寄り添うには「正しい方法を教える」だけでなく、
「一緒に工夫を探す姿勢」がとても大切だと感じます。
保護者への提案:家庭でもできる“楽しい歯みがき”の工夫
- 歯みがきの歌をかける(園で使った曲を共有)
- ぬいぐるみに仕上げ磨きして「ごっこ遊び」から本番へ
- 歯みがきカレンダーでシールを貼って達成感を持たせる
こうしたアイデアをお便りや送迎時に共有し、「家でも実践してみます!」という声をたくさんいただきました。
まとめ:小さな興味から「続けたい習慣」へ
虫歯予防デーは、単なる行事ではなく、日常につながる保育のチャンスです。
無理に教え込むのではなく、「楽しい」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、
園と家庭が協力して歯の健康を守っていけるよう、これからも工夫を続けていきたいと思います。
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